約1か月ぶりのブログとなりました。
いつの間にか窓の外は、灼熱から過ごしやすい季節となっていて、すでに忘年会の話がちらほらと。
何をするにしても気持ちのいい季節に、部屋の中でブログを書き始めている物好きです(笑)
そんな今回は、久しぶりのコラムを書いていきます。
突然ですが、「ホメオスタシス(生体恒常性)」という言葉は聞いたことはありますか?
簡単にいうと、自分の身体の外側から受ける影響に左右されず、身体の状態を一定に保つ仕組みのこと。
要は、いつもどおりを維持しようとする仕組みです。
たとえば、人間の平均体温は、おおよそ36~37℃で保たれますよね。
外の気温が40度の猛暑であろうと、氷点下であったとしてもほとんど変わることはありません。
そして、このホメオスタシス。
体内環境だけでなく、人間の心理面においても同じような作用が働いています。
- トレーニングジムに入会したが、この3か月で1回しか行けていない
- 2日前にダイエットを決意したが、なぜか今、ケーキを食べている
- お金のリテラシーを上げるために簿記の勉強を始めたけど、忙しさを理由に1週間何もやれていない
よほどの変態的な継続特性をもつ人でない限り、これらの事は、身に覚えがあるでしょう。
僕自身も、心当たりがちらほらと(笑)
もう少し具体例を上げながら、ホメオスタシスを利用して、新しい挑戦をし続ける方法を言語化していきたいと思います。
人間は現状のままを好む生き物
2024年の1月、壮大な決意をして高らかとSNSで発表。
新しいノートに、お気に入りのペンで目標を書き出し、「さあ、やるぞ!」と気分が最高に高揚し、布団に入る。
さて、そんな年始に立てた目標を覚えている人はいますか。
おそらく、1月の3週目あたりから、2023年までと変わらない日常を送っている人がほとんどだと思います。
これこそが、ホメオスタシスの恐ろしい所業なんです(笑)
「明日から早起きして朝活をしよう!」と決めた瞬間は、やる気ホルモンであるドーパミンが分泌され、最高にいい気持ちになります。
が、そのドーパミン+人間の意志のチカラは、2~3日で消滅し、ホメオスタシスにより、元の日常に。
収入アップのために、「新たなスキルを手に入れて、副業をやってみよう!」とドーパミンがドバドバな状態から、1か月後には、襲い掛かってくる目の前の仕事で、すっかり新しいスキル獲得の件は、水に流されていく。
これらも、意志の弱さではなく、ホメオスタシスの影響です。
結局、やり慣れたこと・習慣を優先してしまうことが、このホメオスタシスという仕組みの特性といえます。
中年にとっての現状維持は、すなわち退化
僕は、現在41歳の中年で、ご多分に漏れずに体力の低下を実感しています。
40歳を過ぎたあたりから、何もしない日々が続くと、体力だけでなく気力までもが下降気味に(笑)
年齢にあらがって、「若く」いることに執着はあまりないのですが、日々快適に過ごせるよう気力・体力はキープ(あわよくば向上)していきたいですよね。
つまり日々愉快に過ごすためには、現状維持ではなく、心身ともに新たなチャレンジをし続けていくしかないという事です。
1つたとえを。
上り坂を自転車で漕いでいくことをイメージしてみてください。
ペダルを漕ぐのをやめると、自転車はゆっくりと後ろに下がってしまいます。
走るコースや、着用するウェア、自転車の細部へのこだわりや走行スタイルを楽しみながら研究していき、ゆっくりでも自転車を前に進めること。
これが、中年が健やかに生きていく道なのかなと。
しかし口でいうのは簡単ですが、前述したホメオスタシスにより、今までの日常、今までの体力、今までの人間関係、今までの趣味から抜け出すのは難しいものです。
どのように、これまでの日常から抜け出し、好奇心のまま新たな日常に触れ続けることができるのか。
そのカギも実は、ホメオスタシスにあるのではないかと思っています。
ホメオスタシスを利用して、新しい自分を楽しむ方法
ホメオスタシスの「恒常性」という点に注目して考えてみます。
いつもの状態・習慣を維持しようと働く性質をもつホメオスタシス。
この特性を、逆手にとってみるのはいかがでしょうか。
たとえば、決まった時間に、新たな事に挑戦する時間をもったり、失敗する可能性のある事に1日1回は、必ず取り組んだりしてみる。
仕事後の1時間、なんでもいいので新しいことに触れる時間を設けてみる。
通勤電車の中で、今までに触れてこなかった作家の本を読む。
こういった形で、日常の中に新しいことに触れる時間を強制的につくってみるのです。いうならば、ルール化にしてしまうということ。
もちろん、最初はホメオスタシスが働いて、それまでの日常に戻ろうとするでしょう。
しかし、まずは3週間、なんとか新しいことに触れる日々を続けてみてください。(ここでは詳しい説明は割愛しますが、一般的に習慣化のために必要な日数は、3週間~3か月といわれています。行動の種類によってその日数は変わってきます)
その3週間が習慣化のためのきっかけとなり、「新しいことに触れる」ことが日常になります。
そして、「新しいことに触れる」ことをしない日が非日常となり、「新しいことに触れる」日常に戻ろうとする力が働きます。
ポイントは、モチベーションに頼らずに、ホメオスタシスを利用して、やらないと気持ち悪い状態をつくりだすことです。
オンラインゲーム好きな人が、ゲームをしない時間が続いてソワソワするように。
熱心な筋トレ好きの人が、ケガをして筋トレが出来ない日々が続き、モヤモヤするように。
毎日1時間、新しい事に触れたり学んだりしないと気持ちの悪い感情が芽生える状態に持っていくのです。
そうすることで、「よし、やるぞ!」と意気込む必要もなく、日々に新しい挑戦を組み込むことができます。
僕自身は、この方法を利用して、予定がパンパンに詰まっている日であっても、瞑想したり、新たなジャンルの読書をしたりを日々楽しんでいます。
ぜひ、試してみてくださいね。
おわりに
今回は、「ホメオスタシスを利用して、変わっていく自分を楽しむ日々よ」というテーマで、中年の日常に、新鮮な光が差す方法を考察してきました。
日常の習慣の力は、とても強大なパワーをもっています。
そのパワーを活かすも殺すも、自分次第です。
ホメオスタシスの特性を理解し、ちょっとしたコツを知ることで、無理せず新たな挑戦をし続けることができます。
ぜひ、自分自身を新陳代謝させて、健やかに日々を過ごしていきましょう。
では、また。