2025年。年が明けてすでに4週間ほどが経過しましたね。
2023年1月に個人事業主となり、気づけば丸2年。
2024年1月から始めた毎日の坐禅も、1年が過ぎました。
仕事柄、1日中デジタル世界に触れ続ける僕にとって、瞑想が習慣化したことで得たものは大きかったように思います。
「夜な夜なNetflixを見続けてしまう…」
「情報の海におぼれて、本来の自分を見失いかけてるな…」
そんな状況を変えて、本来やりたいことに時間を注ぎたい。
そんな人には瞑想を激推しします。
結論、瞑想をすることですぐに人生は変わりません。
が、世界のとらえ方はすぐに変わり始めます。
(ややスピリチュアルな文体の匂いがプンプンとしてきましたが…(笑)。
とにもかくにも、僕がこの1年の瞑想生活を通じて得た感覚や経験をシェアしていきます。
では、いきましょう!
坐禅を組み始めたきっかけ
約1年前のコラムでも書いたのですが、坐禅を習慣化しようと思った一番の理由は、「集中力の欠如」でした。
現在は、基本的にコワーキングスペースで働くようにしていますが、2024年1月当初は、基本自宅で仕事をしていました。
「子供との時間」「家事」「仕事」が1つ屋根の下で共存する中、仕事への集中力をどう高めるか。
その方法を模索するうちに、自然と瞑想にいきつき、すぐに実践を始めました。
瞑想と一口にいっても、呼吸瞑想・ヨーガ瞑想・ボディスキャン瞑想などさまざまな種類が存在します。
なんでも試したくなる性分の自分は、すぐにMBSR(マインドフルネスストレス低減法)やお寺での坐禅、ヴィムホフ呼吸法など色々試してみることに。
するとすぐに、日常の中で「非日常な余白」が生まれたことに新鮮さを覚え、毎日継続してみることにしました。
そして、自然といくつかの寺で坐禅を組むようになり、気づいたら「坐蒲(ざふ)」と呼ばれる坐禅用クッションをAmazonでポチり、自宅での坐禅生活が始まったのです(笑)。
1年間の瞑想生活で得られたもの・得られなかったもの
で、1年間瞑想を続けてみた何が得られたのか。
そこについて簡単に書いてみようかと思います。
得られたもの
瞑想って、2,3日続けたところで何が変わったのかはさっぱり分かりません。
一般的には、「記憶の形成や学習に重要な海馬が増える」とか、「注意力や意思決定、自己認識などを司る前頭前皮質の厚さが増す」なんて言われています。
でもまあ、なにせ脳の変化は言語化しづらい領域の話ですよね。(とても伝えられる自信なしです)
なので、実際に日常生活で実感できたことを3つに絞って紹介します。
1. 日常生活への集中力(超絶便利なリセットボタン)
まず、目の前の物事に対しての集中力がかなり向上しました。
瞑想を開始した当初の目的は「集中力の向上」でしたが、まさに効果てきめんでしたね。
どんなにタスクが山積みでも、少し瞑想するだけで、リセットボタンがONになり、目の前のタスクに「没入」しやすくなりました。
昼食後に、15分ほど昼寝をした直後の集中力って想像できますか?
それに近い集中力が、瞑想をした直後に手に入る感覚です。
「瞑想で集中力が上がる」という話はよく聞きますが、実際にやってみると期待通りの効果でしたね。
2. 手放し力(不要なコンテンツをスワイプして消すスキル)
頭に勝手に湧き上がってくる雑念を、「シュッ」と横に消すスキルも向上しました。
雑念に気づく力、その雑念をとばす力が上がったイメージです。
瞑想というと「無になる」イメージがあるかもしれませんが、実際は違います。
本質は、「雑念に気づく → 横に流す → 呼吸に戻る」の繰り返し。
瞑想を日々おこなうことで、日常生活においても、そのスキルが役立つようになりました。
雑念に気づき、それをスワイプするように横にとばして、目の前の物事に意識を戻す。
「これは今、必要ないな」とサクッと脳内からスワイプして消せるスキルは、現代においては強力なスキルといえます。
3. 股関節の柔軟性
これは完全に身体的なメリットです(笑)
僕の場合、坐禅を組む時に、半跏趺坐(はんかふざ)という足を組む姿勢で座るのですが、最初はしびれて瞑想どころではありませんでした。
ただ、やっぱり坐禅を組み始めたら、華麗に足を組みたくなるものなんです。
そのため、坐禅前に入念に股関節や臀部(でんぶ)のストレッチをするようになり、気づいたら人生で一番股関節が柔らかくなっていました。
おかげで坐禅をするときだけでなく、日常生活での身体の軽さも少し実感中です。
以上が、1年間の瞑想習慣で得られた主な変化です。
得られなかったもの
せっかくなので、「得られなかったもの」も考えてみました。
正直、特に思いつかなかったのですが…、しいて言うなら、「ナウリ」と呼ばれるお腹をぐにゃぐにゃと動かす浄化法をマスターできなかった事くらいです。
瞑想について深堀りしていくと、YouTubeのアルゴリズムにより、ヨガマスター系の動画がよくおすすめに上がるようになりました。
すると、瞑想の達人の多くは、この「ナウリ」を習得しており、そうなってくると自分もやりたくなってくるもので…
気づいたら、「2024年中にナウリをできるようになろう!」と鼻息荒く取り組んでいました。
しかし、「ナウリ」の習得には瞑想とは別に毎日の鍛錬が必要であり、それを習慣化できなかった事により、いまだにその目標は叶っていません。
ここに関しては、「2025年内にナウリを習得する」という目標に変更しておきましょう(笑)。
どうやって毎日やり続けてきたのか
ここまで瞑想や坐禅について、1年ほど続けてきた経験をもとにつらつらと書いてきました。
が、習慣化が苦手な人にとっては、「瞑想にチャレンジしてみた事はあるけど、続けるのが難しいんだよ…」といった悩みがありますよね。
僕自身は、無理をせずにとりあえず習慣化することは割と得意なので、瞑想と坐禅についてもとりあえず1年間続けました。
(1年半前に継続することについてのコラムも書いていますので、お時間ある人はそちらも読んでみてくださいね。)
ここでは、「続けるのが苦手な人でも、無理なく続けられる方法」として僕が実践してきた2つのポイントを紹介します。
1. すでに習慣化している行動とセットにする
僕の場合、1日の中で必ずやっている事の中で、「PC作業」と「寝る前にお風呂に入る」という行動があります。
たとえば、
- トイレから戻ってPC前に座ったら、3~5分の呼吸瞑想をしてから作業を行う
- お風呂から出て、ストレッチをした直後に20分の坐禅をする
上記の流れで、瞑想と坐禅をやっていました。
このように、すでに習慣化している行動と結びつけることで、行動のハードルが下がり、簡単に続けることができます。
瞑想を開始した当初は、強い好奇心のおもむくまま、「ヴィムホフ呼吸法」や「MBSR(マインドフルネスストレス低減法)」をおこなっていました。(実はMBSRのコラムも書いています)
その後、3か月ほど経過すると、自分にフィットする「瞑想との向き合い方」が自然とわかってきます。
そこからは、無理せずに生活に馴染ませることで、無理なく瞑想が生活に浸透していきました。
2. 通いやすい寺を見つける
坐禅をするのであれば、実際のお寺での坐禅体験をおすすめします。
坐禅には、
- 足の組み方などの作法
- 調身(姿勢を調える)・調息(呼吸を調える)・調心(すると自然に心も調う)」という基本
があります。
これらは、自分でネットの情報だけではなかなか実感しにくいもの。
やはり実際にお寺に伺って体験するのが、やはり一番です。(「百聞は一見に如かず」ですね)
とはいえ、わざわざ遠出をして、1回お寺での坐禅を体験したとしても、なかなか習慣化にはつながりません。
そこで僕は、家から徒歩もしくは自転車で通えるお寺を3つ調べ、そこに定期的に通っていました。
その内2つの寺は、真言宗派。
もう1つは、曹洞宗派だったので、瞑想の方法や足の組み方も異なり、とても勉強になりました。
(そもそも真言宗は、禅宗ではないため、坐禅という形での瞑想をおこないません)
お寺での坐禅は、家で一人でやるのとはまったく違う体験です。
本堂の静寂の中、ゆっくりと深まる呼吸。
お寺の外から聞こえる風の音や鳥のさえずり。
畳の上で背筋を伸ばし、お香の香りに包まれる時間。
そういう環境で瞑想をすると、自然と心が整っていく感覚がありました。
なにより、お寺の本堂や、その他敷地内で瞑想をおこなうって、想像以上に贅沢な時間なんです。
身近なお寺であれば、行くまでのハードルも下がって、通い続けることができるでしょう。
ぜひ、近所で「瞑想の会」や「坐禅」をおこなっているお寺を探してみてくださいね。
結論:2025年も毎日坐禅を組んでいく
約1年間、坐禅を続けてみて、言語化できるほどの劇的な変化があったのかは正直わかりません(笑)
しかし、「没頭」しやすくなったり、スムーズに「執着」を手放せたり、「股関節が柔らかく」なったりとメリットは大きいなと。
なにより、この情報過多な日常で「シンプルに生きるスイッチ」を手に入れた意味でいうと、とても貴重な習慣を手に入れたといっても過言ではないでしょう。
2025年は、瞑想から何かを得ようとするのではなく、「朝晩の歯磨き」くらいの日常として、淡々と続けていく予定です。
瞑想と聞いて、「なんか意識が高そう…」「毎日はハードルが高いな…」「スピってる感じがどうもな…」といったイメージを持つ人も中にはいるので、声を大にしてはいえませんが。(この記事を読みにきてくれている人はそれに当てはまらないですね(笑))
「瞑想習慣を手に入れたら、人生無双モードに近づくよ。」とこっそり布教活動をしたいくらいです。
ぜひ、瞑想や坐禅に興味がある人は、1日3分からでも効果を実感できると思うので、挑戦してみてくださいね。
では、また!