Midjourneyの動画生成「V1」で、高精度な動画をつくってみよう!使い方・作例をご紹介

群雄割拠の動画生成AIに、ついにMidjourneyが名乗りを上げました。

その名も「V1」。

アート性の高い画像生成では、他の追随を許さないMidjourneyですが、そのクオリティは動画生成にも活かされているのか。

気になるところですよね。

結論、Midjourneyの「V1」は、スタイルの破綻が起きにくく、かつ簡単に使える動画生成機能です。

この記事では、Midjourneyに課金している方に向けて、「V1」の使い方、作例、料金についてサクッとご紹介していきます。

「動画生成は、クレジットもくわれるし、ちょっとハードル高いな…」なんて思っているそこのあなた。

この記事を読み終える頃には、ものの1分で高精度な動画をつくり終えていることでしょう(笑)。

僕自身も2022年秋頃からの生粋のMidjourneyユーザーなので、「V1」には期待しかありません!

では、いきましょう!

Midjourneyとは

本題に入る前に、まずは「Midjourneyって、そもそも何だっけ?」という方のために、簡単におさらいしておきましょう。

Midjourney(ミッドジャーニー)は、ユーザーが入力したテキストから、画像を自動生成してくれる画像生成AIサービスです。

プロンプト(キーワード)をツールに入力することで、そのプロンプトにあった画像が瞬時に生成されます。

ポートレート、イラスト、2D、3Dなどの画像を、瞬時にハイクオリティで生成できる点が魅力です。

僕自身、2023年の秋頃からさまざまな生成AIに触れてきましたが、画像生成AIで一番使っているのが、このMidjourney。

とにかくアート性が高く、プロンプトに対しての理解度が高い画像生成AIです。

Midjourneyに関連する記事は多数書いているので、興味がある方は下のリンクから、各記事を読んでみてくださいね。

Midjourney 動画生成モデル「V1」の3つの特徴

ここからは、「Midjourney V1」の3つの特徴を解説します。

他の動画生成AI(OpenAIの「Sora」やRunway社の「Gen-3」、Google 「Veo 3」、KLINGなど)としのぎを削る中で、Midjourney V1はどんな特徴があるのでしょうか。

3つのポイントに絞ってご紹介します。

スタイルの破綻が起きにくい「スタイル一貫性」

まず、V1を語る上で絶対に外せないのが、そのスタイルの一貫性です。

V1は静止画をもとに動画を生成する、(Image-to-Video)モデルですが、元の画像からの破綻が起こりにくいのが特徴。

元絵の色調や構図を保ったまま動きを付けられる為、テキストからの生成動画よりスタイル崩れが起きにくい印象です。

Midjourneyが元々持っている「世界観を構築する力」が、動画生成においても遺憾なく発揮されています。

柔軟なモーション&尺拡張

2つ目は、柔軟なモーション指定と尺調整です。

V1でのモーション指定は、low / highで簡単に指定でき、Manualモードを選択することで簡単に動きの指定を出すことができます。

また、V1での動画生成は、初回は5秒ですが、「Extend」で4秒ずつ最大21秒まで伸ばすことが可能です。

低コストと高速試行

そして3つ目の特徴が、低コストで利用できる点です。

Basicプラン(月10ドル)でも使え、動画生成は画像の約8倍のクレジット消費に抑えられています。

ガッツリ長尺の動画をたくさん生成したい方でなければ、BasicやStandardプランでもじゅうぶんに生成を試すことが可能です。

Midjourney V1の料金

「Midjourney V1」の料金をみていきましょう。

結論から言うと、「Midjourney V1」を利用するために特別な追加料金は発生しません

ただし、利用には以下の2つの条件があります。

  1. Midjourneyの有料プランに加入していること
  2. 動画生成に「Fast GPU Time」を消費すること
プラン月額
(年額 一括払い)
V1 動画生成
Fast モード
V1 動画生成
Relax モード
おすすめな人
Basic$10
($96)
3.3 h/月
(同時1本)
とにかく安く試したい人向け
Standard$30
($288)
15 h/月
(同時3本)

(画像のみ無制限)
画像生成主体+ときどき動画
Pro$60
($576)
30 h/月
(同時6本/2本)
無制限ステルス機能・商用利用大規模でも安心
Mega$120
($1,152)
60 h/月
(同時12本/3本)
無制限法人・制作スタジオ向け最大枠

※2025年6月時点での料金目安です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。

Fast モード は GPU 時間を消費して高速にレンダリング(画像や動画をつくり出すこと)する方式です。

ポイントをまとめると…

  • 最安 10 USD/月 で V1 を体験可能(Basic)。
  • 動画を大量に生成したい場合は Pro 以上 を選ぶと Relax モードで無制限。

上記を目安に、用途と予算に合わせてプランを選択してください。

動画生成は、画像生成よりもリッチなコンテンツである分、コストがかかります。

自分の創作ペースとお財布事情をうまく天秤にかけながら、計画的に利用するのが賢い付き合い方と言えるでしょう。

まずはStandardプランあたりから始めて、創作意欲が燃え上がってきたら上のプランに乗り換えるのがおすすめです。

Midjourney V1の使い方

Midjourney V1は「好きな1枚絵を最長21秒の動画に変える」画像→動画(Image-to-Video)モデルです。

操作はWeb版のMidjourneyにログインしてボタンを押すだけ。

ここでは初めての方でも迷わないよう、準備から書き出しまでを流れに沿って解説します。

1. 事前準備

まずは、Web版 Midjourney へDiscordアカウントでログインします。

現時点で動画生成はWeb版のみから利用可能です。

2. 画像をセット

2025年6月時点では、画像から動画を生成する「image to video」のみで動画生成できます。

画像から動画を生成する方法は、以下2つです。

手順内容ポイント
1. ギャラリー画像を使う①自分の画像を開き
②下部の 「Animate Image」 をクリック
最速でテストしたいときに便利
2. 外部画像をアップロード①Imagineバー左の画像アイコン(Add Images)→アップロード
②画像を「Starting Frame」へドラッグ→Video Start
著作権・肖像権を自分で確認しましょう

Midjourneyで生成した画像を使う or 自分が保有している画像をアップロードして使うのどちらかで生成が可能です。

3. モードと動きを決める

Midjourneyにおまかせ or 自分でプロンプトを書き、動画の動きを指定 のどちらかを選択しましょう。

  • 自動モード(Auto) … AIが最適なモーションを自動設計。まずはここから試すのがおすすめ。
  • 手動モード(Manual) … プロンプトでカメラや被写体の動きを細かく指定できます。

モードを選択したら、「Low Motion」「High Motion」のどちらかを選びます。

Motionプリセット早見表

プリセット動きの強さ想定シーン
Low Motionごく緩やかループ壁紙、BGM動画
High Motion激しくダイナミックアクション、MVカット

4. Extendで尺を伸ばす

初回は5 秒 / 480 pで生成されます。

仕上がりが気に入ったら 「Extend」 を押すたびに約4秒ずつ(最大4回)延長でき、最長約21秒まで伸ばせます。

5. 書き出し

レンダリングが終わると「Download」ボタンが現れます。動画は MP4・24 fps・480 p で保存されます。

成功させるコツと注意点

  • High Motionは破綻しやすいため、背景が複雑な絵や高速動作は控えめに。
  • GPUクレジットの急減に注意。動画1ジョブ=静止画約8枚分です。

まずはAuto × Low/Mediumで5秒動画を量産し、良いテイクを見つけたらManualで細部を調整+Extendで尺を伸ばす、という手順がスムーズです。

V1の「絵を動かす楽しさ」をぜひ体験してみてください。

Midjourney V1の作例をご紹介

では、実際に画像を動画化していきましょう。

まずは以前、Midjourneyで生成した「カンフー青年」のイラストを動画にしていきます。

特に動きを指定するプロンプトを加えずに、Autoで生成してみましょう。

画面右下の「Low Motion」をクリック。

すると…

30秒ほどで4枚の動画が生成されました。

軸がいっさいぶれない華麗なターンを披露してくれました(笑)。

元画像の世界観の崩れや、破綻した描写も特になく、違和感のない動画ですね!

次に、息子が描いたイラストを、Midjourneyにブラッシュアップしてもらった、上の1枚を動画化してみます。

(一度ローカルにダウンロードしていた画像のため、再度アップロードする方法で試してみます)

プロンプト入力欄に左にある写真マークをクリックし、「Starting Frame」に画像をドラッグ&ドロップします。

その後、プロンプト入力欄の右にある「Settings」をクリックし、Motion「Low」で生成してみましょう。

今回も特に動きの指示を与えないで生成してみます。

モンスター達が、空を愉快に舞っている5秒の動画が生成されました!

5秒だと息子が満足しなさそうなので、+4秒×2で生成してみます。

生成した動画画面の右下にある「Extend Video」でモードを選び、クリックするだけ。

(今回は、AutoのLow Motionを選択しました)

すると、+4秒×2された約13秒の動画が生成されました。

動画の尺を追加する手順もかなり簡単ですね!

では最後に、焚き火動画をサクッとつくってみます。(YouTubeのBGMコンテンツでよくあるアレですね)

まずは、焚き火の画像を生成します。

次に、その画像を動画化していきましょう。

モードはManualのLowで生成していきます。

上記のようなプロンプトを投げ、生成ボタンをクリック。

生成された5秒の動画を、さらに「Extend Video」でManualのLowで上記と同様のプロンプトを投げ、9秒の動画にしてみました。

すると…

定点の焚き火動画が生成されました。

「Extend Video」をつづけると、最長21秒の動画が生成できます。

今回生成した3パターンの動画は、いずれも特に、ストーリーやトンマナが破綻することもなく、高品質でした。

Midjourneyの動画生成、かなりいい感じですね!

Midjourney V1の商用利用について

クリエイターやビジネスパーソンにとって、最も気になるのがこの「商用利用」のルールではないでしょうか。

結論から言うと、「有料プランに加入していれば、原則として商用利用は可能」です。(2025年6月時点)

これはMidjourneyの利用規約に明記されています。

あなたが有料会員である限り、V1で生成した動画を、自社の広告、YouTube動画、製品のプロモーション、Webサイトの素材などに利用し、収益を得ることは可能です。

ただし、トラブルを避けるために、いくつか重要な注意点があります。

著作権・肖像権の侵害はNG 

当然ですが、「ディズニーのキャラクターが踊る動画」や「特定の俳優そっくりの人物が登場する動画」などを生成し、商用利用することはできません。

これはAI生成コンテンツに限らず、あらゆる創作活動における大原則です。

他者の権利を侵害しない、オリジナルのコンテンツ制作を心がけましょう。

ルールを守れば、Midjourney V1はビジネスの強力な武器になります。

しかし、規約は随時更新される可能性があるため、特に大規模な商用プロジェクトで利用する際は、必ず公式サイトで最新の利用規約(Terms of Service)に目を通しておくことを強くおすすめします。

おわりに

今回は、Midjourneyの動画生成「V1」について、使い方や作例をご紹介してきました。

画像生成AIの雄であるMidjourneyらしく、高精度かつスムーズなUXの動画生成機能であることが、おわかり頂けたのではないでしょうか。

V1はまだリリースされたばかりのアルファ版。

これからさらに進化を遂げ、僕たちを驚かせてくれるに違いありません。

このクオリティの動画生成を月10ドルから使えるという点は、やはり見逃せないポイントです。

ここまで読んでくれたそこのアナタ!ぜひすぐに試してみてくださいね。

このChannel IVYでは引き続き、生成AIにまつわる情報を、体験ベースでシェアしていきますのでお楽しみに。

では、また!