【無料で使える音楽生成AI】 「Suno AI」の使い方と特徴・生成した楽曲をご紹介

2024年も3か月が経過し、ますます加速度的に進化を遂げている生成AIサービス。

このchannel IVYでは、これまでにも画像生成AIやテキスト生成AIの、さまざまなサービスの使い方を解説してきました。

そして今回は、これまた良質なサービスがローンチされ続けている「音楽生成AI」の中で、もっとも注目度の高い「Suno AI」について書いていきます。

「Suno AI」とは、テキストから音楽を生成できる音楽生成AIサービスのこと。
簡単なキーワード(プロンプト)で、さまざまなジャンルの楽曲を瞬時に生成できます。

ユーザーのオリジナル歌詞を入力することで、自然なボーカルが入った曲も生成可能です。

2023年頃から「Soundraw」や「Boomy」、「MusicLM」などいくつかの音楽生成AIサービスが話題となっていますよね。

そんな中、シンプルなテキストで高いクオリティの楽曲が生成できる「Suno AI」という大本命の登場です。(日本語対応です!)

この記事では、「Suno AI」の独自の特徴や、使い方、生成した楽曲の一部をご紹介していきます。

最後まで読むことで、すぐにあなたも直観的に作曲できるようになりますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

では、いきましょう!

Suno AIとは

引用:Suno

Suno AIは、テキストで指示を出すだけで、瞬時に音楽を生成できるAIサービスです。

PCやスマホがあれば、誰もが簡単に楽曲を生成することができます。

2023年5月にリリースされてからアップデートを続け、2024年4月現在の「v3」モデルでは、高品質なボーカル付き楽曲に加え、インストの楽曲も最大2分まで生成可能です。

メディアアーティストの落合 陽一さんや、音楽プロデューサーの神前 暁さんも、X(旧Twitter)で「Suno AI」の精度の高さについて言及しています。

現段階では、もっとも注目度の高い「音楽生成AIサービス」といって過言ではないでしょう。

Suno AIの3つの特徴

「Suno AI」の主な特徴は以下3つです。

  • オリジナル歌詞を使用した、ボーカル曲の生成が可能
  • 日本語対応
  • 無料で1日10曲まで生成が可能

オリジナル歌詞を使用した、ボーカル曲の生成が可能

「Suno AI」は、歌詞テキストを入力するだけで、人間の歌声とほぼ区別がつかないほど自然なボーカル音源を生成することができます。

他の音楽生成AIの多くは、ボーカルを生成は出来るけど精度が低かったり、そもそもボーカルを生成できなかったりとする中で、「Suno AI」のボーカル曲の精度の高さは特筆すべきポイントです。

自分でつくった詩や、友人の結婚式用に作成した歌詞をオリジナルソングとして、生成できるのでかなり便利ですね!

もちろん、ボーカルなしのインスト楽曲も生成可能なので、作業用BGMや、YouTubeの挿入曲も生成できます。

日本語対応

「Suno AI」は、英語のみならず、日本語を含む複数言語に対応しています。

そのため、日本語の歌詞で生成した場合にも、自然な発音で楽曲の生成が可能です。

プロンプトに関しても日本語で書けるので、わざわざ英語に翻訳しなくていいのも楽でいいですね!

日本語の歌唱表現特有のニュアンスを表現できることで、AIっぽさが消え、より自然で感情豊かなボーカル表現となっています。

無料で1日10曲まで生成が可能

「Suno AI」には無料プランがあり、無料で1日10曲まで楽曲を生成できます。(2024年4月現在)

無料プランの場合、1日50クレジットが供給され、1回の生成で10クレジットが消費される仕組みです。

ただ、1回の生成時に同じプロンプトから2種類の楽曲を生成してくれるため、1日10曲まで生成できることになります。

無料プランの場合は、商用利用が不可です。
商用利用を目的としている場合は、有料プランに加入しましょう。

YouTubeのBGMなどに利用する際は、収益化してなければ、無料でも使えます。

収益化している場合は、有料プランで生成している楽曲のみ使用可能です。

Suno AIの料金プラン【無料で使えます】

引用:Suno

「Suno AI」には、「Basic Plan」 「Pro Plan」 「Premier Plan」の3プランがあります。

無料の「Basic Plan」でも、1日あたり10曲を生成できるので、個人で遊びとして使う分としては十分ではないでしょうか。

「Pro Plan」 「Premier Plan」の有料プランに加入するメリットは、以下のとおり。

  • 生成した楽曲の商用利用が可能
  • 1日あたりの生成できる楽曲が増える
  • 生成が優先的におこなわれる

ビジネスとして「Suno AI」の生成楽曲を使用したい人や、大量に楽曲制作をおこないたい人は有料プランに入ることをおすすめします。

Suno AIの使い方

ここからは、「Suno AI」の使い方を解説していきます。

「Suno AI」は、3分かからずアカウント作成ができ、すぐに生成を始めることが可能です。

また、アプリのダウンロードが不要で、ブラウザから利用できます。

引用:Suno

「Suno AI」公式サイトにアクセスします。

画面右上の「Create」をクリックしましょう。

引用:Suno

Discord、Google、Microsoftのいずれかのアカウントと連携します。

僕は、Googleアカウントと連携しました。

以上で、アカウント作成は完了です。とても簡単ですね。

引用:Suno

画面左上の「Create」をクリックし、楽曲を生成してみましょう。

カスタムモード オン

「Custom Mode」をオンにすると、詳細設定ができます。

引用:Suno

「Lyrics」 ・・・歌詞を入力する

「Make Random Lyrics」 ・・・歌詞を自動生成する

Instrumental」 ・・・オンにすると歌詞なしのインスト曲が生成される

「Style of Music」 ・・・ジャンルや、そのジャンルの詳細な説明を入力する(Boom Bap Hip Hop、Electronic Rock、Latin Jazz…)

「Use Random Style」 ・・・ランダムに音楽のスタイルを提案してくれる

「Title」 ・・・生成する楽曲の曲名を入力する

2024年4月現在では、v3v2の2種類のモデルを選択できます。(最新ヴァージョンはv3です)

「Create」をクリックすると、楽曲が2パターン生成されます。

カスタムモード オフ

「Custom Mode」をオフにすると、シンプルな設定のみの入力となります。

引用:Suno

「Song Description」 ・・・曲のジャンルや、使用したい楽器、音や歌詞のニュアンス等を入力する

「Instrumental」 ・・・オンにすると歌詞なしのインスト曲が生成される

「Create」をクリックすると、2パターンの曲が生成されます。

Suno AIで実際に楽曲を生成してみよう

では、実際に生成してみましょう!

まずは、ボーカル付きの楽曲を生成してみます。

歌詞は、テキスト生成AI「Claude3(クロード3)」に書かせてみたものをそのまま使用していきます。

1曲目は、90年代のヒップホップサウンドに、Claude3に考えてもらった歌詞(ストレートでピュアな歌詞です笑)をのせて、生成してみます。

「Style of Music」 の欄には、90年代のヒップホップサウンドを表現したかったので、「Boom-bap reminiscent of 90’s Hip Hop. BPM93」と入力し、「Title」は、「way of life」にしました。

20秒ほど待つと、2パターンが生成されました。

いい感じ!

90sのヒップホップサウンドのベースとなる、ゆったりとしたキック&スネアの音+シティ・ポップ感のあるボーカルがとてもさわやかな1曲となりました。

日本語の歌詞を使用する場合は、わかりやすい漢字以外は、ひらがなにひらく事をオススメします。
上に添付した曲でも、狙っているのと違う読み方をした箇所が、2~3か所ありました。

次は、カスタムモードをオフにして、「Song Description」の欄に「UK rock sound of the 1990s」と入力して生成してみます。

なんとなく、Radioheadの「Ok Computer」のニュアンスを妄想して出来上がりを待っていたところ、かなり近い印象の曲を生成してくれました。

それっぽい曲を作るのは、AIの得意分野ですね!

つづいては、作業用BGMとして使えそうなLo-Fi Hip Hopのビートを作成してみましょう。

カスタムモードをオフにして、「Song Description」に「Lo-Fi Hip Hop. It features a thick synthesizer sound and a resonant wood bass sound.The BPM is 93.」と入力してみます。

「Instrumental」をオンにしましょう。

精度がとても高いですね!

プロンプトに書いた内容で、シンセサイザーの音は表現されていませんでしたが、ウッドベースの音はイメージに近いニュアンスで鳴っていました。

他にも、仕事用+睡眠導入用のBGMを作成してみます。

作業に集中したい時やすぐに睡眠に入りたい場合、ビートがない、自然音に近い環境音楽を聴いている人も多いのではないでしょうか。

そんな人でも聴けるように、「自然豊かな森での座禅に適した音楽。ビートは強くなく、自然の音、水晶玉の音。528ヘルツ。」を英語にしたプロンプトを書いてみます。
(528ヘルツは、ソルフェジオ周波数とよばれ、リラックス効果が抜群な周波数です)

「Instrumental」をオンにしましょう。

「Music suitable for zazen meditation in a forest rich in nature. The beat is not strong, but nature sounds, crystal ball sounds. 528 hertz.」

うーん、いい感じですね!

現段階では、生成される曲は最大2分なので、長く聞きたい時は、音楽編集ツールでミックスが必要ですね。

最後に、YouTubeの格闘家のチャンネル内で、「スパーリング」 「トレーニング」中に使えそうな曲というテーマで作成してみましょう。

カスタムモードをオフにして、「Song Description」に「Background music reminiscent of retro fighting game music that could be used for fighting scenes in YouTube content.100 BPM.」と入力してみます。

「Instrumental」をオンにしましょう。

やや格闘ゲームっぽい音を表現したかったので、「retro fighting game music」というキーワードを含めてみました。

プロンプトを細かく調整したら、よりイメージ通りな音源が生成されそうですね!

今回は、今までの経験から英語のプロンプトの方が再現性が高いと考え、英語でプロンプトを書きました。(現状、他の生成AIでは、日本語対応であっても英語のプロンプトの方が再現性が高いことが多い)

ただ、もちろん日本語に対応しているので、日本語でプロンプトを入力してもOKです。

ぜひ、試してみてくださいね。

おわりに

今回は、無料で使える音楽生成AI「Suno AI」の独自の特徴や、使い方、生成した楽曲の一部を紹介してきました。

無料でも、音楽生成AIがじゅうぶんに楽しめることがお分かり頂けたのではないでしょうか。

近年の音楽は、過去の曲をサンプリングして、新しい作品を生み出すというカルチャーが根付いているため、音楽業界と生成AIの親和性は非常に高いと感じています。

今後は、ますます簡単に自分オリジナルの楽曲を生成し、自分のコンテンツに使用していく人も増えていくのではないでしょうか。

今すぐにでも試せるので、興味のある人は一度試してみてくださいね。

今後もchannel IVYでは、生成AIツールに関しての解説記事を出していきますので、ぜひ楽しみにしていてください。

では、また。