40にして心をなくさない方法を見つけたり

食欲の秋。芸術の秋。秋の行楽シーズン。

いろいろな秋の楽しみがある10月が、一瞬で過ぎ去っていきました。

ん。いや、待てよ。先月の振り返りコラムでも「あわただしく9月が過ぎ去っていきましたが…」と書いているのを思い出しました。

この「一瞬で過ぎ去る」というのは10月だけにいえることではないのですね。

というわけで恒例の、1か月の振り返りコラムを書いていこうと思います。

10月は、10月6日にGoogleのコアアルゴリズムアップデートがきて、Webコンテンツに接している人間たちの話題がつきない1か月でした。(個人メディアにはかなり影響の大きいアップデートでした)

ちなみに、Googleのコアアップデートとは、Googleが検索アルゴリズムを見直して検索結果を改善するためのアップデートのことをさします。年に2~4回の頻度でおこなわれており、サイト運営者やWebコンテンツに携わる人にとっては、胸がざわつくイベントです。

このchannel IVYは、このアップデートにより特に生成AI系の記事が大幅に流入数が増え、サイトを訪れてくれる人の数が前月比350%増と嬉しい結果となりました。

いい時もあれば悪い時もあるので、一喜一憂せずに引き続きコツコツやっていきます。

そんなこんなで実際は、特にアートに触れることもなく、旅行にも行けずの1か月でしたが、個人的な文化的生活を維持しながら仕事も家族の行事も充実していた1か月。

そんな1か月を「忙しさ」をあまり感じずに味わいながら生きられた「コツ」について今回は書いていこうと思います。

毎度ながら今の気持ちのままツラツラ書いていきますので、好きな音楽を聴きながら、リモートワークの休憩がてら、お酒を片手にでも気軽に読んでいただくことをおすすめします。

忙しいってなんだっけ?

「忙しい」ってそもそもなんだっけ?というところから始めてみましょう。

「忙」という漢字のつくりは、「心」を表すりっしんべんに「亡」がついており、文字通り『心を亡くす』という意味です。他の物に心を奪われる、心がまともに存在しない状態。

要は、1つのモノゴトに集中できていない、味わえていない状態が「忙しい」ということですね。

僕自身、昨年までは「忙殺」という言葉があてはまる状況が多々あり、目の前のモノゴトを味わえていない状況がよくありました。

おそらくこのコラムを読んでくれているあなたもそういった状況を経験しているのではないでしょうか。

これって、対処せずに生きていると一生このままかもな、と。

しかし、僕は出来る限り色々な価値観にふれ、それを「味わいつくして」人生を終えたいと思っている人間です。

そこで、まずは「忙しい」と感じるタイミングで、なんとかしてゆっくりとお風呂に浸かる時間をつくってみたり、ランニングに没頭してみたり、小説を読んだりしてみました。

しかし、仕事量が増えたり、家庭でやることが増えるとまた「忙しい」状態になっていくのでした。

原因はタスクの量の話ではなかった

Webマーケ支援会社時代は、大量のクライアント相手に、複数のチャットツールやWeb会議で様々な案件を同時並行で進めていました。

そのため、マルチタスクをどう効率的にさばいていくか?が仕事をする上での重要なスキルの1つでした。

ただ、いくらマルチタスクを効率的にこなしても、さらに仕事が舞い降りてくるだけで「忙しさ」は加速するだけです。

しかも、そもそもマルチタスクをこなしている最中の仕事の質は、たかが知れています。

そして、とてつもなく疲弊し、活力が削られていくのです。

シングルタスクに没頭する

そこで、「マルチタスクをこなす」という考え方をやめることにしました。

Googleカレンダーには、同じ時間に1つのタスクしか入れないようにして、その時間はそのタスクに「ただ」集中するようにするのです。

他の仕事や悩みは、その時間は一切考えない。その決めたタスクにただ没頭する。

これはかなり効果的でした。

なにより集中力がとてつもなく上がります。それにより生産性が上がります。

たとえば、学習机の上に数学・国語・社会・理科・英語の教科書が全て出ていて、同時に勉強していくのってどう考えても効率悪いですよね。

何も頭に入らないし、すぐに気になることが頭に浮かんでくる状態です。

それを、1つの教科に絞って限られた時間の中でそれのみに集中する方が生産性が上がるのは、誰から見ても明らかだと思います。

これを1日の時間の使い方でも同じように当てはめてみることにしました。

すごく当たり前のことを言っているように聞こえると思いますが、これを徹底するとQOL(生活の質)がとても上がります。

マルチタスクが得意な人はたったの2%

そもそも、マルチタスクが得意だと思っている人の大半は勘違いであることが多いようです。

というのも、WIREDの記事にもある通り、じつに98%の人がマルチタスクには向いていません。

その98%の人達がマルチタスクをこなそうとすると、全てのパフォーマンスが圧倒的に落ちるという研究結果が出ているのです。(マルチタスクが得意な人たちのことは「スーパー・タスカー」と呼ぶらしい。かっこいい(笑))

ということは、マルチタスクが出来ていると思っている大半の人たちは、そもそも生産性が低いことをして、より疲弊している人たちともいえます。

2%の「スーパー・タスカー」だと自認している人は、マルチタスクをすることでパフォーマンスは上がっていきますが、98%の人たちは、シングルタスクに向き合っていくほうが、集中力も上がり、生産性も上がるということですね。

まずは、自分がスーパー・タスカーでないという認識をもつことが「忙しさ」から抜け出す入り口になるのです。

1つのことに集中すると「忙しさ」は消える

冒頭に書いた通り、「忙しい」は、他の物に心を奪われる、心がまともに存在しない状態です。

やることが少ない人でも余計な心配事や、複数のモノゴトを考えて心を奪われている状態であれば、それは「忙しい」となります。

僕の場合、家族の時間をたくさんつくりたい!仕事もしたい!洗濯や洗い物もしなければ!その上で文化的で健康的な生活を送りたい!とやりたいことが多い性格なので、一気に色々考えてしまうと、文字通り、常に他の物に心が奪われている状態になりかねません。

しかし、ここ最近は、Googleカレンダーに「緊急ではないが重要なこと」「緊急かつ重要なこと」を1つずつ入力し、その時間はそのモノゴトにただ集中することを徹底できていることで、1日を味わえる状態になっています。

たくさん汚れた子供の体操着やソックスを手もみしている時は、好きなラジオを聴きながらただただウタマロ石鹸でこするだけ。(これもシングルタスクでカウントしてください)

キックボクシングできついトレーニングをしている時は、そのトレーニングのことだけ。

子供たちとお風呂に入る時は、水鉄砲でどこを攻撃したら子供たちの悲鳴をあげさせることが出来るかを考えるかだけ。

このコラムを書いている2時間は、好きなミックス(今日はミツさん)を聴きながら、書くことに没頭するだけ。

こうすることで、1日を振り返るとたくさんのことをしたなーという振り返りになりますが、その瞬間は、そのモノゴトを味わっているので「忙しさ」を感じません。

40歳にしてようやくこの境地にたどり着きました。

「忙しさ」に追われている人は、ぜひシングルタスクに集中することで「時間を味わえる生活」を取り戻してみてくださいね。

おわりに

今回も、このコラムを最後までお付き合いくださりありがとうございます。

今書いてて思いましたが、ここまで読んでくれた人は、そもそも「忙しい」人でないからこそ、ここまでたどり着いてくれているのですね(笑)

毎月の振り返りコラムは、書いている自分にとってもその瞬間に考えていることを吐き出せるセラピーのような役割になっていて、とても有意義な時間になっています。

感謝です。

今後もこのchannel IVYでは、web3(NFT、メタバース、生成AI、クリプト)とファッションの情報を出来る限りかみ砕いて発信していきますので、お楽しみに。

では、11月も味わいつくしていきましょう。