ついに師走がやって参りました。
忘年会、送別会、クリスマス、大掃除など仕事以外のイベントが盛りだくさんの12月です。
きっと、瞬きとともに年を越え、アルコールが残ったぼんやりとした状態で箱根駅伝に視線を注いでいるんだろうなあ。(遠い目)
どうせ一瞬で過ぎ去るなら、笑って思い出せる1か月にしたいものです。
さてさて、今月も恒例の振り返りコラムを書いていきます。
制限時間は120分でいきましょう。
10~11月にかけて、昔からの友人や、以前勤めていた会社の人たちから今後のキャリアについての相談がちらほらありました。
僕自身、38歳頃にアパレル業界からWebマーケ支援企業のコンサルタントに転職した経験があり、何か力になれればと話を聞くようにしています。
話を聞く中で、「自分もそんな風に悩んでいたな」、「その状況で、その戦い方だと厳しいだろうな」など色々と感じることが多いので、過去の自分や、悩み多き若き友人に向けて「自分らしい戦い方」について、書いていくことにします。
この記事を読んでくれている人生の先輩方にとっても、感じることが多いコラムになると思うので、ぜひご一読を。
君は、君のことをどのくらい理解している?
いきなりですが、質問です。
「あなたは、あなたのことをどのくらい理解していますか?」
問いの解像度が低いので、「うーーーーん…」と悩んでしまうことでしょう。
たとえば、転職をしたいなと思い、転職サイトを見たことは誰しもあると思います。
その時に、興味のある企業の応募要件、必須条件などを目にして「こりゃ、厳しいな…」と現実を突きつけられたことは誰でもあるのではないでしょうか。
無論、僕もありました(笑)
こういう時って自己理解が深まるタイミングです。が、ほとんどの人は自分にとって厳しい現実から目を背けて、ハイボールをグビグビしてしまいます。
現実から目を背けたり、自分のことに関しては、どうしても過大評価してしまったりするのが人間の性(さが)なので、仕方がないことではありますが、それくらい自己理解とは難しいものだと思っています。
しかし、
自分がやりたいことを実現するためには、「筋のいい戦略」と「やり抜く力」が必要です。選ばれし天才以外は。
そして「筋のいい戦略」には、自己理解は必須です。戦い方を知るためには、まず己を知ること。
憧れの「あの方」や、スマホの向こう側の「あの人」は、今のあなたとはスキルもキャリアも立ち位置も全く違うんです。
その人たちと同じような立ち居振る舞いをしたり、考え方を真似したところで、まったく状況は変わらないでしょう。
だから、あなたは、あなたの戦い方を着実に遂行していく必要があるんです。
筋のいい戦略とは?
では、具体的に「筋のいい戦略」ってどんな戦略なのでしょうか。
それは、自分の立ち位置を理解し、ゴール(目的)からその立ち位置までの行き方を逆算して考えていくことで導き出せるのではないかと思っています。
それを華麗に体現した、イラストレーターの中村佑介さんのお話を1つご紹介。
中村佑介さんは、ASIAN KUNG-FU GENERATION(アジカン)のCDジャケットを手掛けているイラストレーター。
イラストレーターとして駆け出しであった中村佑介さんは、当時からCDジャケットのデザインをしたいという目標があったそうです。
そこで中村佑介さんは、その当時からCDジャケットの縦横比(1:1)の正方形の作品のみを描き続けていたとのこと。
そしてその作品に目がとまったアジカンの関係者が、「CDジャケットにピッタリの絵を見つけた!」と発見したことにより、CDジャケットの仕事が決まったそうです。
これは、まさに自分の立ち位置を理解して、ゴール(目的)から逆算した行動を実行している「筋のいい戦略」の最たる例ですよね。目から鱗(うろこ)なお話でした。
また、魅力的なゴール地点を決めることもとても重要です。有名なイソップ寓話「3人のレンガ職人」のお話をギュッと要約したものがこちら。
旅人が、建築現場でレンガを積んでいる3人の職人に「何をしているのか」と聞く。
1人目は単純作業として、ただ「レンガを積んでいる」と。
2人目は生活のために「大きな壁をつくっている」と。
そして3人目は、「後世の人々の心のよりどころとなる大聖堂を建てている」と。
3人のレンガを積み上げていった結果が、全く異なるのは明白です。
これらの話からもわかる通り、『自分の立ち位置を理解し、魅力的なゴール地点を定め、そこから現在までを逆算した道を見つける。そこからゴールまでの攻略方法』が筋のいい戦略だといえます。つまり『逆算力』です。
この逆算力を高めることで、あなたの新たなチャレンジへの達成度はグッと上がるでしょう。
結局、やり抜くかどうか
ここまで、「自己理解」と「筋のいい戦略」についてお話してきましたが、目的を達成している人とそうでない人の決定的な違いは、結局のところ、「やり抜けるか」です。
この「やり抜く力」は、「グリット(GRIT)」と表現されます。
そもそもこのグリットとは、アメリカのペンシルヴァニア大学教授で心理学者でもあるアンジェラ・ダックワース氏が提唱した4つの要素を掛け合わせた理論です。
- Guts(ガッツ)
- Resilience(立ち直る力)
- Initiative(自発性)
- Tenacity(粘り強さ)
ここでは、グリットの詳細な解説は割愛しますが、どれだけ「自己理解」を深めて、「筋のいい戦略」を立てたところで、やり抜かなければ目的が達成されることは決してありません。
最後は、結局「やり抜くこと」です。
決して楽にできることではありませんが、その分、ここまでやることが出来れば、目的達成の可能性はグッと高まります。
もし、当初の目的が達成されなかったとしても、その過程で得た経験をもとに、現在よりは確実に飛躍した未来が待っているでしょう。
ぜひ、自分の才能を信じて、突き進んでみてくださいね。
僕もまだまだ道半ばの同志です。
日々ゆかいに精進していきましょう!
おわりに
今回は、「自分らしい戦い方」についてのコラムを書いてまいりました。
今持っているものを手放して新しいチャレンジをすることは、怖さもありますし、多少なりともリスクをともないます。
しかし、僕自身の経験や周りの知人を見ても、「新しいチャレンジをしなければよかった」という人はほとんど出会ったことがありません。
ぜひ、実現したい目的をもっている人、やりたいことは特にないけど今よりいい未来にしたい人は、「自分らしい戦い方」を見つけて、コツコツやっていってくださいね。
どこかで僕の人生とあなたの人生が交差した際には、一杯やりにいきましょう!
では、また。