【徹底解剖】DressX(ドレスエックス)とは?【デジタル・NFTファッションの最注目プラットフォーム】

「DressX(ドレスエックス)ってデジタルファッション関連でよく聞くワードだけど、実体がよくわからない…」

「DressX(ドレスエックス)ってどんなプラットフォームなのかな…」

このような疑問をもつ人に向けて、「DressX(ドレスエックス)」についてわかりやすく解説します。

結論、DressXは、デジタルファッション業界で最注目のプラットフォームです。
BalenciagaやFendiなどのデジタルアイテムの取り扱いから、GoogleやMetaとのパートナーシップまで、一流ブランドからビッグカンパニーまで、数多くのラブコールを受けています。

Decentraland(ディセントラランド)でおこなわれたメタバースファッションウィークや、世界各国のブランドのデジタル領域への進出のニュースを目にするたび、必ずといって出てくる「DressX(ドレスエックス)」。

今回は、そんなDressXを徹底解剖していきたいと思います。

では、いきましょう!

DressX(ドレスエックス)とは

DressX(ドレスエックス)は、2020年にスタートしたアメリカ・ロサンゼルスを拠点とするデジタルファッションプラットフォームです。

取り扱うファッションアイテムはデジタルのみ。デジタルファッションやNFTファッションアイテムの作成・販売、ARルックを取り扱うメタクローゼットを展開しています。

デジタルファッションとは、メタバースやSNS、ゲーム、ビデオ通話などのバーチャル空間で身に着けることができる、衣服や靴、バッグなどのファッションアイテムのことです。

DressXは、LVMHイノベーションアワード2022の3D/バーチャル製品体験&メタバース部門のファイナリストの1社にも選ばれており、注目度は増す一方です。

また、DressXは、2023年3月にデジタル技術でファッションを破壊するというミッションのもと、1,500万ドルの資金調達に成功しました。

これにより、DressXがファッションの未来に関するビジョンを拡大し、DressXアプリとNFT市場が提供するデジタルファッションアイテムの相互運用性をますます確保していくことが期待されています。

DressX(ドレスエックス)の特徴

DressXの特徴は大きく3つあります。

  • デジタルファッションに特化したプロジェクト
  • 環境負荷の課題をデジタルで解決
  • 様々なメタバースプラットフォームで着用可能

デジタルファッションに特化したプロジェクト

DressXは、デジタルファッションに特化したアイテムを展開しています。

DressXでは主に2種類のデジタルファッションアイテムを作成・販売しています。

デジタルファッションアイテム

引用:DressX

DressXでは、現在、約80ブランドのデジタルファッションアイテム、約3,500点を販売しています。
(2023年4月現在)

ユーザーは、そのアイテムを、アプリを通じてARで試着可能です。

購入したアイテムは、写真撮影、ビデオ通話、ストリーム配信、ゲームやメタバースの世界等で着用ができます。

これにより、SNSでのシェアやメタバースでの着用だけでなく、友人たちとのオンライン通話の際にもおしゃれを楽しむことができる画期的なアイテムが、このデジタルファッションアイテムの特徴の1つです。

NFTファッションアイテム

引用:DressX Fashion NFT Marketplace

DressXでは、NFTファッションアイテムの売買もおこなわれています。

NFTファッションアイテムは、「DressX Fashion NFT Marketplace」というDressXのNFTマーケットプレイスで売買が可能です。

NFTファッションとは、NFT(非代替性トークン)というデジタルデータに唯一性を付与することができるブロックチェーン技術を活用したファッションのことをさします。

「NFT DressX」で購入したNFTアイテムは、DressXアプリ上もしくは、指定のメタバース上で、所有者に限り着用が可能になります。

また、NFTアイテムは、そのアイテムを2次流通で売買することで利益を得たり、そのアイテムを保有している人限定の特典があったりと、さまざまな楽しみ方や活用方法があるのが特徴です。

環境負荷の課題をデジタルで解決

DressXは、従来のファッション産業が抱える環境負荷の課題解消をミッションとして掲げています。

ご存じのとおり、ファッション産業は、衣類の大量生産が進み、その廃棄量や生産にかかる環境負荷の問題がなかなか解決していないのが現状です。

DressXは、この環境負荷の課題に対して、デジタルファッションを普及させることで、解決しようと考えています。

DressXの創業者、ダリア・シャポバロワは、あるインタビューでこのように語っています。

私たちは伝統的なファッション業界で15年過ごした後、より持続可能で手ごろな価格のデジタルな未来への大幅なシフトに貢献したいと思うようになりました。ファッション業界が世界最大の汚染源のひとつと考えられていることは、もはや隠せてはいません。繊維や衣服の生産と流通はすべて、水質汚染、大気汚染、土壌汚染といった環境汚染の原因となっており、さらにファッションアイテムの過剰生産と過剰消費は、汚染を生み出す主な要因です。
(中略)
そこで私たちは、フィジカルなファッションが生み出す美しさや興奮を維持しつつ、その生産量の削減やより倫理的な生産、あるいはまったく生産しないという方法もあるべきだと考えたのです。

Fashion Tech News

このような明確なビジョンのもと、デジタルを通した様々なアプローチを実行している点が特徴の1つです。

様々なメタバースプラットフォームで着用可能

引用:DressX

DressXのデジタルファッションアイテムは、様々なメタバースプラットフォームで、着用可能です。

デジタルファッションは、ただ保有しているだけでは着用して披露する場がありません。

SNSでシェアしたり、メタバースでアバターに着用できるかどうかがとても大事です。

その点、DressXのデジタルファッションアイテムは、SNSでのシェア、メタバースでの着用が前提で作られています。

DressXのアイテムが着用できるメタバースは主に4つ。

購入したアイテムは、対応するメタバース上での着用、DressXアプリでのAR試着などが可能になります。

しかし、残念ながら、現在は1つのアイテムを複数のメタバースで着用することはできません。

たとえば、Decentralandで着用可能なアイテムは、Robloxで着用することは難しいのです。

これに関しては、複数のメタバースで1つのアイテムが着用になる「相互運用性」がカギになります。

今後、1つのデジタルファッションアイテムを複数のメタバースで着用可能になっていくことで、より「相互運用性」が高まり、デジタルファッションアイテムはますます普及していくでしょう。

DressX(ドレスエックス)のプロジェクト3選

DressXは、さまざまな企業とパートナーシップをむすび、デジタルファッションを展開しています。

その中でもとりわけ注目を集めたプロジェクトが以下の3つです。

  • FARFETCH(ファーフェッチ)
  • Google(グーグル)
  • Meta(メタ)

FARFETCH(ファーフェッチ)

引用:DressX

DressXは、FARFETCH(ファーフェッチ)とデジタルファッションのパートナーシップを立ち上げ、オフ ホワイト(Off-White)、バーバリー(Burberry)、ドルチェ&ガッバーナ(Dolce&Gabbana)、パーム エンジェルス(Palm Angels)、バレンシアガ(Balenciaga)などのデジタルインフルエンサーキャンペーンを実施しました。

これらのコレクションアイテムの一部をデジタル化したものは、3Dで閲覧することができます。

また、そのアイテムをデジタルで着飾って、SNS等でシェアすることも可能です。

ラグジュアリーアイテムは、店頭での試着をするハードルが少し高めですが、自宅にいながらARで試着ができるのは嬉しいですね。

Google

引用:DressX

DressXは、Googleの「Google Pixel 6」の発売サポートの一環として、デジタルファッションコレクションを発表しました。

このコレクションは、Androidの機能「Material You」をインスパイアして制作された、Google初のデジタルコレクションです。

12個のコレクションの中から選択したアイテムを、アップロードした自身の写真に着用させ、それをSNS等でシェアすることができます。

Meta

引用:DressX

DressXは、Meta(旧Facebook)と提携し、DressXのデジタルアイテムを販売しています。

「Meta Avatars Store(メタ・アバターズ・ストア)」というMetaが展開するアバター向けストアで、ドレスやスーツから小物までの幅広い展開内容です。

そこで購入したアイテムは、Facebook、Instagram、Facebookのメッセンジャー機能で使用でき、VRヘッドセット「Meta Quest 2」で用いるアバターに着用させることもできます。

DressX(ドレスエックス)の始め方

DressXを始めるには2種類の方法があります。

作業は、非常に簡単です。

  • アカウントを作成して、ショッピングを楽しむ
  • デジタルウォレットを接続して、NFTの売買を楽しむ

アカウントを作成して、ショッピングを楽しむ

DressXのデジタルファッションアイテムを購入する際は、アカウントを作成する必要があります。

アカウント作成の手順は、3つです。

  • スマホアプリをダウンロードする
  • チュートリアル(基本的な操作方法の解説)に沿って使い方を確認する
  • アカウントを作成する

デジタルウォレットを接続して、NFTの売買を楽しむ

DressX Fashion NFT Marketplace」でNFTの売買をする場合、デジタルウォレットとの接続が必要となります。

手順は2つです。

以上で、アカウント作成と、ウォレット接続が完了です。

ちなみに、アイテムの閲覧や試着、試着画像をSNSでシェアするだけでしたら、アカウント作成も不要なので、まずはそちらで試しに触ってみるのもありだと思います。

DressX(ドレスエックス)で試着してみた

DressXアプリで、気になるアイテムを見つけたら、「DRESSX ME」ボタンをクリックして、ARで試着をしてみましょう。

た、たのしい…

ジャケットやボトムスは、少しアイテムが浮いてみえることもありますが、許容範囲内といった印象です。

今後、ますます取り扱いアイテムの数が増えることで、試着・購入をしてSNSで写真をシェアする楽しさも増していきそうですね。

試着した画像の撮影は、いたって簡単。

「VIDEO」か「PHOTO」を選択して、着用した画像を撮影ボタンをワンクリックするだけ。

撮影した画像は、InstagramやSNAPCHAT、Tik Tokなどでシェアが可能です。

帽子やアクセサリー、洋服など幅広いアイテムの試着が可能なので、ぜひ試してみてくださいね。

まとめ

今回は「DressX(ドレスエックス)」について、徹底解剖してまいりました。

DressXについて、どんなデジタルファッションのプラットフォームかということをおわかりいただけたのではないでしょうか。

DressXは、前述したとおり、2023年3月に大型の資金調達に成功しており、DressXアプリとNFT市場が提供するデジタルファッションアイテムの相互運用性をますます確保していくことが期待されています。

これにより、さらにデジタルファッションへのハードルは下がり、また、使いやすいアプリやサービスを提供してくれるでしょう。

ぜひこれを機に、まずはアプリのダウンロードから始めて、色々触れてみてくださいね。

では、また。