「OpenSeaでNFTを出品する方法を知りたいな…」
「出品するまでにどのような作業が必要なんだろう…」
「デジタルデータをNFT化するのって、有料なのかな…」
このような疑問・悩みをもつ人に向けて、「OpenSea(オープンシー)でNFTを出品する方法」を画像付きで解説します。
結論、NFTアイテムの出品は無料です。
出品は、手順通りに行えば、決して難しい作業ではありません。
前回の記事では、OpenSeaの特徴や始め方について解説しました。
ただ、実際に出品したり、売買してみないと、いまいち実態はつかめてきませんよね。
NFTを自分で保有したり、作成して販売してみるだけで、NFTとの距離は一気に縮まります。
この記事では、初めてNFTを出品する人に向けて、わかりやすい言葉で解説していきますので、安心してついてきてくださいね。
OpenSea(オープンシー)とは
OpenSeaとは、世界最大規模の取引量を誇る、大規模なNFTオンラインマーケットプレイスです。
OpenSeaでは、デジタルアートやゲーム、デジタル音楽や写真など、さまざまな種類のデジタルコンテンツがNFTとして取引されています。
ファッション業界からも、Dolce&GabbanaやGIVENCHY、RTFKTと村上隆のNFTプロジェクト「CLONE X」等、様々なブランドやアーティストがOpenSeaに出品をしており、ファッションとの親和性が高いのも特徴の1つです。
NFTとは、「替えが効かない」トークン(デジタル資産)のこと。
NFTは、主にブロックチェーンと呼ばれる技術を使用して作成されます。
ブロックチェーンは、分散型のデータベースであり、不正改ざんの防止が可能です。
そのため、安全で透明性の高い取引ができます。
OpenSeaでは、誰でも簡単にNFTを作成し、出品することができます。
また、他のユーザーが作成したNFTを購入することも可能です。NFTの取引価格は、供給と需要によって決定されるため、時には非常に高額な取引も行われています。
複数のブロックチェーンに対応
OpenSeaは、複数のブロックチェーンに対応しています。
2023年4月現在、下記8つのブロックチェーンが対応チェーンです。
- Ethereum(イーサリアム)
- Polygon(ポリゴン)
- Klaytn(クレイトン)
- Solana(ソラナ)
- Avalanche(アバランチ)
- BNB Chain(BNBチェーン)
- Optimism(オプティミズム)
- Arbitrum(アービトラム)
OpenSeaでのブロックチェーン別の取引量は、イーサリアムがトップで、次いでポリゴンとなります。
イーサリアムとポリゴンの比較
2023年3月時点の「イーサリアム」と「ポリゴン」のOpenSeaでの取り引きにおける特徴が、上記画像の通りです。
この特徴をふまえて、試しにNFTを出品してみたい人、購入者に気軽に格安な手数料で買ってもらいたい人は、「ポリゴン」での出品をおすすめします。
今回は、ポリゴンでの出品方法について解説していきますね。
出品するNFTアイテムを用意する
まず、出品するアイテムを用意しましょう。
対応フォーマットは以下の通りです。
- イラスト・・・JPG, PNG, GIF, SVG
- 動画・・・MP4, WEBM
- 音楽・・・MP3, WAV, OGG
- 3Dモデル・・・GLB, GLTF
データサイズは最大100MB。ただし、読み込み時間を短縮したい場合は、小さめのサイズを推奨します。
今回は、僕の「Origamy Boi」シリーズを出品していきたいと思います。
(簡単なイラストをもとに、画像生成AIツール「MIdjourney」で作成しました)
OpenSea(オープンシー)でNFTを出品する方法
出品するNFTアイテムの用意ができたら、OpenSeaで出品していきましょう。
出品数、取引数の多さから考えると、「イーサリアム」か「ポリゴン」のどちらかでの出品を選択することが望ましいです。
せっかく出品するなら少しでも多くの人に見てもらえるのがベストですよね。
今回は、出品のハードルが低い、「ポリゴン」で出品していきましょう。
OpenSeaで出品するためには、大きく4つの手順があります。
- OpenSeaのアカウント登録をする
- OpenSeaのコレクションを作成する
- OpenSeaのコレクションにアイテム登録をする
- アイテムを出品する
OpenSeaのアカウント登録をする
まず、OpenSeaのアカウント登録をします。
OpenSeaのアカウント登録をするには、大きく7つの手順があります。
- 暗号資産(仮想通貨)取引所の口座開設をする
- 暗号資産(仮想通貨)取引所でイーサリアム(ETH)を購入する
- 購入したイーサリアム(ETH)をメタマスク(デジタルウォレット)に移す
- メタマスクのイーサリアム(ETH)をポリゴンネットワークに移す
- イーサリアム(ETH)からMATICにSwap(スワップ)する
- メタマスクとOpenSeaを接続する
- OpenSeaのアカウント設定をおこなう
アカウント登録をする方法の詳細に関しては、【初心者向け】OpenSea(オープンシー)の始め方を解説【アカウント登録~設定まで】で、画像付きで解説しています。そちらを参考にしてみてください。
OpenSeaのコレクションを作成する
次に、OpenSeaでコレクションを作成します。
OpenSeaでアイテムを登録するには、それをまとめる「コレクション」の作成が必須です。
OpenSeaの公式HPページにアクセスし、右上の人型アイコン(赤枠部分)をクリックします。
「マイコレクション」をクリックしましょう。
「コレクションを作成」をクリックします。
「Use the OpenSea contract」を選択し、「Confirm」をクリックしましょう。
(記事作成時に、この項目だけなぜか英語表記になってしまいましたが、通常は日本語で表記されることが多いです)
「独自コントラクト(own contract)」と「OpenSeaコントラクト(OpenSea contract)」の特徴について簡単に説明します。
「独自コントラクト」の特徴
- プラットフォームに依存しない
- プログラムのコードを自分で書く必要がある
- ガス代が高い
「OpenSeaコントラクト」の特徴
- プラットフォームに依存する
- プログラムのコードを書かなくていい
- ガス代が安い
以上の特徴をふまえると、NFT初心者の人には、ハードルの低さから「OpenSeaコントラクト」をおすすめします。
コレクションの情報を入力します。
「名前」と「URL」は、他のユーザーと重複不可です。
- 名前・・・コレクションの名称になります。海外の人にも購入してもらいたい場合、英語表記をおすすめします。
- 説明・・・コレクションの詳細説明を記載します。(最大1,000文字)
- URL・・・コレクションの独自URLを設定します。
- カテゴリーとタグ・・・アイテムの出品カテゴリーです。出品作品に一番近いものを設定しましょう。
- ブロックチェーン・・・プルダウンメニューの中から、どのブロックチェーンを利用するか設定できます。
※今回は、「Polygon」で解説していきます。 - 支払いトークン・・・アイテムの売買に使用する暗号資産を選択します。
- 表示テーマ・・・NFTがどのように表示されるかの表示テーマを選択します。
- Padded…背景が透明なアイテムに推奨
- Contained…1:1の比率以外のアイテムに推奨
- Covered…エッジまで拡張できるアイテムに推奨
- 露骨でセンシティブなコンテンツ・・・NFTの内容がセンシティブ(成人向け)な場合、チェックを入れます。
- OpenRarityのランキングを表示・・・NFTのレアリティ表示させたい場合は、チェックを入れます。
「グラフィックス」を選択して、「ロゴ画像」・「アイキャッチ画像」・「バナー画像」を設定します。
- ロゴ画像・・・コレクションのアイコンとなる画像
- アイキャッチ画像・・・コレクションの一覧ページなどに表示される画像
- バナー画像・・・コレクションページの上部に表示されるバナー画像
「収益」を選択し、収益の受け取りのための、ウォレットアドレスを入力します。
その右側には、ロイヤリティーを設定します。
※OpenSeaでは、作品の二次販売時に作者に還元されるロイヤリティを設定することができます。設定値は0%から最大10%まで設定することが可能です。
「リンク」を選択し、紐付けしたいSNSを選択します。
一通り入力したら、右上の「保存」をクリックしましょう。
以上で、コレクション作成が完了しました。
OpenSeaのコレクションにアイテム登録をする
つづいて、作成したコレクションに出品するアイテムを登録していきましょう。
右上の人型アイコン(赤枠部分)をクリックして、「作成」をクリックします。
新規アイテムの情報を入力します。
- データをアップロード・・・出品したい作品をアップロードします。(最大サイズ : 100MB)
- 名前・・・作品の名称を入力します。
- 外部リンク・・・作品について紹介しているページがある場合はURLを入力します。
- 説明・・・作品の説明を記載します。
- コレクション・・・作品を登録するコレクションを選択します。
- 詳細設定・・・必要な場合のみの入力でOKです。(最初はあまりこだわらなくても大丈夫です)
- プロパティ・・・作品の特性
- レベル・・・作品の数値特性
- 統計・・・作品の数値特性(テキストとして表示される)
- ロック解除可能なコンテンツ・・・アイテムの所有者のみが公開できるロック解除可能なコンテンツを含めるかを選択します。
- 露骨でセンシティブなコンテンツ・・・NFTの内容がセンシティブ(成人向け)な場合、チェックを入れます。
- 供給・・・販売可能なNFTの上限数を設定します。
- ブロックチェーン・・・作品の販売に利用するブロックチェーンの種類を選択しましょう。今回はガス代の安い「Polygon」で進めます。
情報入力が完了したら、下部の「作成」をクリックしましょう。
以上で、アイテムの登録は完了です!
アイテムを出品する
ここまできたら、あとは作品を出品するのみです!
「マイコレクション」から、出品したいアイテムのコレクションを選択し、作品を表示します。
右上の「販売」をクリックしましょう。
つぎに、販売の種類を選択します。
固定価格
固定価格で販売したい場合は、「固定価格」にチェックを入れます。
「価格」は、販売希望価格を入力しましょう。
トークンは、コレクションを作成する際に選択した「支払いトークン」から選べます。
出品期間を選択し、サービス手数料を確認した上で「リスティングの掲載を完了」をクリックします。
時間指定オークション
オークションで出品する場合は、「時間指定オークション」を選択します。
「方法」「開始価格」「期間」を入力して、サービス手数料を確認した上で、「リスティングの掲載を完了」をクリックします。
今回は、「固定価格」で「0.02ETH」で販売してみます。期間は、6ヶ月にしました。
「出品を承認」が表示されます。
メタマスクが開き、署名を求められます。
「署名」をクリックします。
無事、アイテムが出品されました。
「リストを表示」をクリックします。
新しく出品された作品が、購入希望者にどのように表示されるかを確認できます。
以上で、NFTの出品は完了です。お疲れ様でした!
まとめ
今回は、「OpenSea(オープンシー)でNFT作品を出品する方法」について、画像付きで解説しました。
手順通りにおこなうことで、スムーズに出品できることがおわかり頂けたと思います。
NFT作品は、出品するのは非常に簡単です。しかし、自分の作品を他の人から認知してもらい、作品を購入してもらうまでに高いハードルがあります。
とはいっても、まずは自分自身で出品してみたり、売買を経験することでNFTへの理解が深まり、より楽しさを実感できるのではないでしょうか。
出品自体は、無料で簡単。であれば、ひとまずやってみましょう。
ぜひ、NFT作品をOpenSeaで出品した際は、お知らせくださいね。作品を通じて、繋がれることを楽しみにしています。
では、また。