ティンカー・ハットフィールド(Tinker Hatfield)はご存じですか?
なんとなく名前を聞いたことある人や、初めて聞く人でも、「Air Jordanシリーズ」や「Air Maxシリーズ」は知ってますよね。
それらの名作シリーズを手掛けた人物が、ティンカー・ハットフィールドです。
そんなティンカー・ハットフィールドは、実はスニーカーだけでなく、NFTも手掛けています。
ティンカー・ハットフィールドが手掛けるNFTコレクションは120個限定。
それに合わせて、世界120足限定のスニーカーがNFT保有者に贈られました。
2023年4月に公開された映画「AIR/エア」を見て、ますます〈Nike〉熱が加速している僕ですが、今回はそんな〈Nike〉の中心人物であるティンカー・ハットフィールドと、彼の手掛けるNFT「Flying Formations」について解説していきます。
ティンカー・ハットフィールドとは
ティンカー・ハットフィールド(Tinker Hatfield)は、〈Nike〉の数々の名作モデルを世に出してきた伝説的なデザイナー。
〈Nike〉スニーカーの代名詞ともいえる、“ビジブルエア” を初めて導入したモデル“Air Max 1”を生み出したのも、このティンカー・ハットフィールドです。
ビジブルエアとは、〈Nike〉が開発した衝撃吸収システム。
エアバッグが窓から見える仕様になっています。
〈Nike〉スニーカーの中で最もアイコニックなテクノロジーです。
大学で学んだ建築学をいかした革新的なデザインが、彼のデザインの特徴です。
“Air Max 1”が誕生する以前に、ティンカー・ハットフィールドがパリのポンピドゥセンターに訪れた際、内側の構造が外から丸見えになっている構造に見たことが、ビジブルエアのインスピレーションだったそうです。
ティンカー・ハットフィールドの経歴
ティンカー・ハットフィールドは、〈Nike〉本社があるポートランドから16キロ離れた都市・ヒルズボロで1952年に生まれました。
オレゴン大学に進学したティンカー・ハットフィールドは、建築を学びながら、〈Nike〉の生みの親であるビル・バウワーマン(Bill Bowerman)コーチに師事し、棒高跳びをやっていました。
その後、陸上のセミプロ選手としての競技生活、建築会社でインターンを経て、1981年に〈Nike〉に入社。
そこからの活躍は言うまでもなく、数々の名作を世に送り出し続け、現在も生ける伝説としてデザインに携わり続けています。
ティンカー・ハットフィールドが手掛けたモデル
ティンカー・ハットフィールドは、スニーカーの歴史に名を刻まれている数多くのモデルを世に出してきました。
代表的なモデルは以下のとおり。
(ほんの一部のご紹介となります)
- Air Max 1
- Air Max 90
- Air Jordan(3~14)
- Air Huarache
- Air Trainer
その当時、革新的であったデザインが、現在の定番(クラシック)になっているってものすごい功績ですよね。
ティンカー・ハットフィールドのNFT「Flying Formations」とは
そんな〈Nike〉の伝説的デザイナー、ティンカー・ハットフィールドが手掛けたNFTコレクションが「Flying Formations」です。
「Flying Formations」のNFTがリリースされたのは、2022年2月のこと。
〈Nike〉の創業者であるフィル・ナイト(Phil Knight)が設立した、米オレゴン大学に所属する学生アスリートの資金援助のためのマーケティングプログラム「Division Street」からの依頼によって制作されました。
「Division Street」は、「Ducks Of A Feather」という、NFTプラットフォームを立ち上げました。
これは、オレゴン大学のアスリートを支援し、ファン、ブースター、コレクターとつなぐプラットフォームです。
「Flying Formations」のNFTは、「Ducks Of A Feather」で、120個限定で販売されました。
オークションの収益は、フットボールチームに直接還元され、収益の67.5%をチームメイトで均等に分配、10%は学生アスリートのための基金に寄付、残りの22.5%は、オークション費用とし、新たなる機会を創出するために保有するとのことです。
世界120足限定のAir Max 1 “Ducks Of A Feather”
「Flying Formations」のNFTの初期保有者には、実物のAir Max 1 “Ducks Of A Feather”が贈られました。
これは、世界120足限定という、スペシャルなモデルです。
Air Max 1 “Ducks Of A Feather”はオレゴン大学のカラーであるグリーンを基調とした配色が採用され、シュータンには同大学のマスコットキャラクター オレゴン・ダックのパッチが配置されたデザインが特徴。
現在は2次市場でもほとんど出回っていませんが、スニーカーマーケットプレイス「ゴート(GOAT)」や、オークションハウス「サザビーズ(Sotheby’s)」、「イーベイ(ebay)」などで少数の出品があります。
ゴートでは、現在12,957ドル~20,506ドル(日本円で約176万~278万円 ※2023年5月16日時点)という超高額な価格で出品されています。
まさに、街中で決して見ることのない激レアな1足ですね。
おわりに
今回は、『〈Nike〉のティンカー・ハットフィールドが手掛けたNFT「Ducks Of A Feather」』について、解説してまいりました。
NFTコレクション「Flying Formations」、また世界120足限定のフィジカルのAir Max 1についてもご理解いただけたと思います。
NFTの保有者に対して、限定のフィジカルスニーカーを贈るという特典は、スニーカー好きにとってたまらない特典ですよね。
〈Nike〉は、〈RTFKT(アーティファクト)〉というデジタルファッションブランドを傘下にもっているので、NFTを通じて、限定のフィジカルスニーカーをリリースしていく流れは加速していくことが予想されます。
今からNFTに触れ始めておくことは、未来のレアスニーカーを手に入れる確率をグッと上げるチャンスです。