ラグジュアリーブランドの中でも、とりわけNFTやメタバースで積極的な取り組みをおこなっている〈Gucci〉。
そんな〈Gucci〉が、様々なアーティストとコラボレーションしたNFTアートを無料で楽しめるオンラインギャラリーを展開しているのをご存じでしょうか。
〈Gucci〉は、『Vault Art Space』というNFTアートギャラリーをオンラインで展開しています。
『Vault Art Space』では、厳選された29名のアーティストによる〈Gucci〉にまつわるデジタルアートが展示されており、無料で鑑賞することが可能です。
〈Gucci〉ファンに限らず、ファッションやアートが好きなNFTアート初心者にとって、NFTの入り口として気軽にデジタルアートに触れてみることができるのが『Vault Art Space』の魅力です。
今回は、そんな〈Gucci〉ファンやファッションギークに向けて、『Vault Art Space』を解説していきます。
Gucci(グッチ)のNFTアートギャラリー「Vault Art Space」とは
『Vault Art Space』は、〈Gucci〉とNFTマーケットプレイスである『SuperRare』が、パートナーシップを組み展開しているオンラインアートギャラリーです。
『Vault Art Space』では、厳選された現代アーティストの先進的なNFTアートを鑑賞できるとともに、その作品を購入することもできます。
NFTとは、「代替不可能なトークン」のことを指します。
偽造や改ざんが不可能な「ブロックチェーン技術」によって、唯一性をもたせたデジタルデータであることが最大の特徴です。
NFTには、「デジタルアート」「デジタルファッション」「ゲームアセット」「動画」「音楽」「メタバースの土地」など様々な種類があります。
その様々なデジタルデータの所有者を明確にできるのがNFTの魅力です。
詳しくは、【超初心者でも簡単にわかる】NFTとは?仕組みや始め方をファッションギークにむけてわかりやすく解説で画像付きで解説しています。ぜひそちらも読んでみてくださいね。
『Vault Art Space』は、2022年6月に〈Gucci〉の実験的オンラインスペース『Vault』内にオープンしました。
クリプトアート界の寵児や、デジタルアートの世界へ踏み出したクリエイターなど、厳選された29名のアーティストが表現する、それぞれの〈Gucci〉の世界観は「きらびやか」の一言。
作品販売はすべて暗号通貨のイーサリアム(ETH)でおこなわれ、オークションで作品を購入することができます。
オークションに参加するにはデジタルウォレットの接続が必要だけど、作品を鑑賞するには、アカウント作成やウォレットは、一切不要だよ。
実験的オンラインスペース「Vault」とは
『Vault Art Space』は、〈Gucci〉の実験的オンラインスペース『Vault』内で展開されています。
『Vault』は、〈Gucci〉のクリエイティブ・ディレクター(2022年11月で退任)であったAlessandro Michele(アレッサンドロ・ミケーレ)のヴィジョンに基づき創設された〈Gucci〉の実験的オンラインスペースです。
これまでに新進気鋭のファッションブランドや〈Gucci〉のヴィンテージアイテムの発掘のほか、メタバースやNFTのweb3領域を含む、チャレンジングな展開をオンライン上で行なっています。
簡単に「Vault」内で提供されている3つのコンテンツをご紹介しますね。
Vault ヴィンテージ セレクション
『Vault ヴィンテージ セレクション』は、個性あふれるカスタマイズを施したコレクターズアイテムや、〈Gucci〉の職人が修復した希少な品々を展開しているプロジェクトです。
1点モノである各アイテムは、もちろん購入することができます。
Gucci Continuum
『Gucci Continuum』は、さまざまなデザイナー、ブランド、アーティストが過去の〈Gucci〉製品やファブリックをオリジナルにアップサイクルし、新たな生命を与えるというプロジェクトです。
メタバース
『メタバース』では、〈Gucci〉のNFTやweb3領域のさまざまな試みが展開されています。
主な取り組みは6つ。
VAULT ART SPACE
本記事で紹介している『SuperRare』とパートナーシップを組んだオンラインアートギャラリー。
OTHERSIDE RELICS BY GUCCI
『Yuga Labs』が展開するメタバース『Otherside』での〈Gucci〉オリジナルアイテム。
SUPERGUCCI
デジタルデザイナートイブランド『Superplastic』とコラボレーションしたNFTシリーズ。
10KTF GUCCI GRAIL
デジタルアクセサリーを制作するNFTプロジェクト『10KTF』とコラボレーションしたNFTコレクション。
GUCCI VAULT LAND
クリプト系メタバース『The Sandbox』内で展開する〈Gucci〉の仮想空間。
GUCCI TOWN
ゲーム系メタバース『Roblox』内で展開する〈Gucci〉の仮想空間。
Robloxには、多くのファッションブランドや企業が参入しています。くわしくは、Roblox(ロブロックス)に参入しているファッションブランド7選【バーチャルワールドを体験】で画像付きで解説しているので、ぜひそちらも読んでみてくださいね。
「Vault Art Space」でNFTアートを鑑賞してみよう
では、さっそく『Vault Art Space』で『The Next 100 Years of Gucci(グッチの次なる100年)』と題された展覧会にアクセスしてみましょう。
『Vault Art Space』にアクセスすると、緑色の空間にたくさんのデジタルアートがランダムに出現します。
画面下部の「ROOM」と「GRID」の切り替えにより、ルーム表示とグリッド表示に切り替えが可能です。
このまま「ROOM」モードで見ていきましょう。
気になる作品をクリックすると…
作品ページが表示され、作品タイトル、販売価格、作品詳細やオリジナル画像が表示されます。
一番強烈に印象に残った作品はこちらの動画の作品。
オランダ・アムステルダムのアーティスト『SamJ』によるデジタルアートです。
〈Gucci〉のオリジナル柄と、ジェンダーレスな表現のデジタルパフォーマンスアートがとても強い個性を放っていますね。
フィンランド・ヘルシンキを拠点とするデジタル アーティスト『Aliina Kauranne』 の「GG Quartet」。
風変わりなキャラクターとメタバース空間にマッチしそうな煌(きら)びやかなアイテム使いが特徴的な作品ですね。
アメリカ・ニューヨークを拠点とするアーティスト『Alanna Vanacore』の「Spring Cry」。
どれも〈Gucci〉の華やかさを抽出しつつ、アーティストの個性も放っている、パワフルな作品ばかりです。
グリッド表示に切り替えると、デジタル作品がバランスよく表示されます。
2023年7月現在、68作品が鑑賞可能です。
〈Gucci〉の100周年を祝した『Gucci100』にあわせて公開されたプレイリストを聴きながらのデジタルアート鑑賞なんて、乙(おつ)な鑑賞方法ではないでしょうか。
ぜひ、ミケーレ率いる〈Gucci〉がキュレーションしているアートギャラリーにアクセスしてみてくださいね。
おわりに
今回は、〈Gucci〉のオンラインギャラリー『Vault Art Space』について解説してきました。
華やかで個性的な作品を楽しめる『Vault Art Space』の魅力が伝わったのではないでしょうか。
〈Gucci〉のweb3への取り組みは、ラグジュアリーブランドの中でもトップクラスです。
NFTやメタバース、ゲームを通して、〈Gucci〉の華やかな世界観に触れる機会が増えていることは、服好きにとって、とてもありがたいことですよね。
ぜひ、これからNFTやメタバースに触れてみようと思っている人は、『Vault Art Space』を入り口にNFTアートの扉を開いてみてくださいね。
では、また。